「この本、面白いよ!」 休日に開かれる『読書会』を楽しむ

バスや電車内を見回すと、大半の人が下を向いてスマホを見ている中で本を読む人は1車両に10名程度いたりしますよね。ネットニュースなどのデジタルコンテンツは読み終えたタイミングで新しいものがレコメンドされ、受け身でも新しい気づきが得られる。でも本は読み終えても自動的にレコメンドはされない。だからこそ、その本を先に読んだ人のリアルな声は「おっ!なんだか面白そうだからじっくり読んでみようかな?」となるのかもしれません。

「読書会」=”色々な人”と”自分の好きな「本」”を語る時間

ランチタイムに行く神保町の定食屋「魚玉」に偶然置いてあったフリーペーパーで読書会「ええやん 朝活」の記事を見た2019年1月初旬。そもそも「読書会って何だろう?」聞きなれないワードだったこともあって早速、「ええやん 朝活」サイトを見てみると、2014年4月から開催し続けていると書かれていました。参加者同士で単純に本を紹介し合うだけの読書会ではなく、本の簡単なプレゼンをしたり手書きのPOPを作ったりと、毎回、参加者が楽しみながら本に向き合う時間を過ごすという会のようでした。会場もメインとなる神保町だけじゃなくて参加しやすい場所に出張して開催する時もあるようで面白い!ということで、初参加ということもあり休日の「期待値」は高めに設定。今回は、2019年のコト始めとして、40代前半の男性が読書会未体験の視点で休日デザインのストーリーとして語ります。

2019年1月27日。東京都:晴れ、最高気温9.7℃・最低気温1.1℃、湿度29%、北西の風4.0(m/s)。日差しは強いけれど、まだまだ底冷えする寒さがある日曜の朝。寒いとそれだけでテンションが上がりにくい。それに加えて日本中がお休みモードから稼働し始めた時期でもあるので、世の中はゆっくりしていたい気分もあるのかなぁと空いている中央線から見える1月の休日の景色を見つつ、西荻窪駅から徒歩5分ほどの場所で開催されている会場に行きました。

「先に読んだ人の想いの強さ」×「自分ごとに繋がる気づきの深さ」

例えば「HONZ」のように”厳選された読み手が、何冊もの本を読み、そのなかから1冊を選び出して紹介するサイト”は「話題の本ってどんな評価なんだろうか?」「この読み手にとってはこういう観点で紹介されて面白いな」のような、しっかりした観点を持って本を紹介するものもありますね。一方で、「ええやん 朝活」の「読書会」はもう少し緩い。デジタルの場合はサイト閲覧目的がある程度、明確。一方で、この会はリアルに偶然の体験を楽しめることが面白いんじゃないかな?と期待しながら会場に着き、早速、主催者の川西克典さんに話を聞きました。

『会のスタート直後は参加者数がまだ少なかったものの、SNSや本好きの参加者間の口コミで徐々に参加者数は増え、今では開催告知をしてすぐに参加定員に至ってしまうほど。”普段、本を読む中で「読み終えた後に感じた満足感」や「その時の自分の心境にどのように響いたのか?」を人に紹介する機会って意外とない。それなら読書会で紹介したらどうだろう?同じ想いの参加者同士が話し合い、まだ知らない本に出会える機会があったらどんなに良いんだろう?そんな想いがリアルに体感できる場を提供しています。参加者は、学生、主婦、留学生、社会人などなど幅白く世代を超えた人たちが集うので、毎回、その話題や予定調和なことはなく、参加者間の話題も尽きることはありません。』と、川西さんを中心として開かれる読書会「ええやん 朝活」。私は、その魅力は話の中から大きく3つあるように感じました。

1.本のジャンルを問わず気軽に誰でもいつでもどこでも参加できること

参加者はジャンルを問わず自分の好きな本を紹介し合うことができる。世の中には色々な読書会がある中で、小説を持って行ったらビジネス書について話す会だったというようなことがないように、参加者主体で色々な観点で本の魅力について語り合える場になっています。読み手によって本の感じ方は人それぞれなこともあるので、こういった視点での会は参加者にとっても嬉しい限り。

2.読書会に見る”地域差の面白さ”

実は川西さん、関西出身ということもあって大阪にいるときはその土地で開催される読書会に参加しています。「大阪の人はしゃべるテンポが違うし、間の取り方が違うので会の空気感自体も面白い!参加者する人の属性は近いけど、同じ読書会でも地域性が出ることで、また新しい発見もある」ただ参加者数は東京の方が多いことあって、新しいことをしたい意欲が高い人が多い傾向もあります。

3.新しいことを始める機会づくり

「参加者が増える傾向にあるのは、春先、秋、新年のタイミング。共通するのは何か新しいことを始めてみようかな?と思う機会に新しく参加される方が多いこと。実際、1月下旬に当たるこの日もリピーターの中に初めて参加される人もいて、もちろん直ぐに打ち解け合う雰囲気で楽しんでいる様子でした。

参加者間のコミュニケーションルール -本と自分を紹介すること – 

「ええやん 朝活」では参加者の自己紹介として 1、今日、呼んでほしい名前(ニックネーム) 2、今日、参加しようと思ったワケ 3、24時間以内にあった「Good Things & news(良かったコト&ニュース)」 を話してもらうことで、初参加の方を含めて参加者間の緊張感をほぐして休日の楽しい時間づくりを全員で共有しています。この日の参加者からは「昨日、原価居酒屋に行ってみた」「昨日、髪を切った」「旅行先で地元の子供達との時間を楽しんだ」などなど、人それぞれ。そんな自己紹介タイムで場の空気が和むと、いよいよ自分の読んだ本の紹介タイム。 ここでは「3分間で話す」「聞いた感想に対してサンクスレターをその場で書き渡す」「話す順番はトランプで決める」こうしたルールに基づいて、初参加者もリピーターも自分のオススメしたい本をジャンルを問わずにプレゼンして、都度、本に対する質問やプレゼンを通じて聞き手自身のライフスタイルに置き換えた感想を話していきます。今回は、「私の恋人」「世界一シンプルに価格的に証明された究極の食事」「信長の原理」「花水木」などジャンルを問わず、色々な本との出会いがありました。参加者が自分の言葉で説明することで、普段、意識していないジャンルや作家の本の魅力に気づくことになり、本好きの参加者にとってはそれがたまらなく楽しい時間になっていく。未体験ということもあり、そういう発見のある価値ある休日時間でした。

記憶に残る会を目指して

参加者のほとんどは平日は仕事などをされているため休日の朝活として行う「ええやん 朝活」は川西さんにとっても参加者にとっても休日時間として毎回、何かしらの発見がある場所になっているようでした。趣味趣向の同じ人は1人としていない。参加者同士の話を聞きながら人の趣向性の理解、その本を好きになった観点などなど毎回、新しく気づかされることも多い時間。そういうことの一つ一つが本を通じて会が形づくられる要素としてあるのかもしれません。 最後に川西さんに今後の想いについて聞くと『開催場所を広げながら他の様々な読書会と連携していったり、参加者にも他の読書会にも参加してもらうことで自分にマッチした読書会や本、人との出会いを作っていってもらいたい」という熱い想いと共に、もうすぐ6年目を迎える中でも常にチャレンジして色々な試みを行う川西さんの会の展開のあり方を参加者の笑顔から想像することができました。


本好きな人はオススメされた本は読んでみたくなるものですよね!

関連記事一覧

  1. この記事へのコメントはありません。