地球の裏側から ~ブラジル在住アラサー女子からみた日本 Part 5~

休日の多様性

第5回:リオデジャネイロのフィットネス事情~「日常」で楽しもう!~

近年、日本でも健康志向が高まり、フィットネス業界は盛り上がりを見せています。私たちアラサー女子向けのファッション誌でもフィットネス女子、ウェルビーイングなどと言う言葉をよく見かけるようになりました。

一時はコロナの影響で屋内フィットネス業界は衰退したものの、YOU TUBEでは自宅で行うフィットネス動画が莫大な視聴回数を稼ぎ、屋外で行えるウォーキングやランニングをする人も増加したそうです。コロナ禍で在宅勤務を推奨する企業が増加する中、運動不足だと感じて気軽に密にならずに安全に行えるエクササイズを求める人が増えているのかもしれませんね。

ここブラジルでは、フィットネスクラブが多いことはもちろんですが、気軽にエクササイズが出来る仕組みもあり、フィットネスが日本よりも日常に溶け込んでいる気がします。今回は、そんなブラジルのフィットネス文化についてお伝えしていきたいと思います。

ブラジルはフィットネスクラブ件数 世界第2位!

私の住んでいるリオ州には、3,000件を超えるフィットネスクラブがあります。(2018年時点、国際ヘルス・ラケット・スポーツクラブ協会(IHRSA協会調べ))ブラジルきっての大都市、サンパウロほどではないもののかなり多くのフィットネスクラブが存在しています。同年の日本全国のフィットネスクラブは5,800件なので、ブラジルでは3番目に小さいリオ州のみでもその半数を超えていることになります。
実際に同年のブラジルのフィットネスクラブ件数はアメリカに次ぐ世界第2位、フィットネスクラブ国別会員数も米国、ドイツ、英国に次ぐ第4位で、ブラジルの国民の約4.6%がフィットネスクラブに登録していると言われています。
リオデジャネイロでよく見る”SMART FIT”。日本のように24時間営業ではありませんが、夜も割と賑わっています。

リオデジャネイロのフィットネスはどんなもの!?

ここからは、リオデジャネイロの人々のフィットネス事情を写真とともに紹介しながら、いかにブラジル人の日常にフィットネスが溶け込んでいるかと言うことをお伝えしていきたいと思います。
まずはじめに、リオの海岸沿いに設置されているトレーニングマシーン。これが公園に設置されている遊具のようにビーチに設置されていて、いつでも誰でも使用できるので、お天気の良い日には懸垂などをしているマッチョなブラジル人がたくさん!海を眺めながらのトレーニングは、屋内で行うよりも気分が上がりそうですよね。フィットネスクラブに行かずとも、ビーチでトレーニングができるのもリオのすごいところです。
海岸沿いに設置されたトレーニングマシーン。いつでも誰でも無料で利用できます。

次は海が近いリオならではかとは思いますが、ビーチで開催されている様々なトレーニングクラブ。サーキット、エアロビクス、日本では数年前に暗闇で行うエクササイズが流行したフィールサイクルまでもがビーチで行われています。
加えて、リオではビーチバレーやビーチテニス、ビーチサッカー等、ビーチで行うスポーツを習うのも一般的で、平日の朝からビーチは賑わっています。
50代、60代になってもビーチでの運動は欠かせない!リオの人たちはとても健康的。

また、ブラジルではトレーニングはマンツーマンで行う人も多いそう。フィットネスジムでトレーナーを付けるのはもちろんのこと、ビーチテニスやサッカーもマンツーマンでコーチをつけて練習している風景をよく見かけます。私自身もブラジルでマシンピラティスとビーチバレーを習っているのですが、ピラティスはマンツーマンで、ビーチバレーは知人と2人でレッスンを受けています。
さらに、リオではランニング・サイクリング専用の道路があるのも特徴的。ブラジルは車も多く運転も荒いので、専用の道があるのは非常にも安心です。加えて、休日は歩行者天国にもなるので、さらに多くの人がビーチやこのランニング・サイクリング専用の道路でトレーニングをしています。家族や友人同士で一緒にランニングやサイクリングをしている人々もよく見かけます。
手前がランニング・サイクリング専用の道路。この日は休日だったので、奥の道路も歩行者天国になっています。

ブラジルのフィットネスは、日常に溶け込んでいる!

ここまでブラジルのフィットネスについて書かせて頂き、そして写真を見て頂いて、フィットネスが日本よりもさらに身近にあることがお分かり頂けたのではないでしょうか。
ブラジルの中でもここリオデジャネイロは特に温暖な気候で、海に接している地域が多いからか、楽観的でゆったりした時間軸を持っている人が多いように感じます。
ビーチでのトレーニング風景を見ていても、もちろん体力的に苦しい場面はあるのでしょうが、本当に楽しそうに取り組んでいる人が多く、何事も楽しむことが上手なブラジル人らしいなあと思います。また、大勢の人が集まるビーチで、人の目や上手下手を気にせずにダンスやエアロビクスを楽しむ姿は内気な日本人からすると羨ましくもあります。
なかなか上達しないポルトガル語を人前で話すこと、大勢の人の前でトレーニングすること。それらがまだまだ苦手でブラジル人のように楽しんで取り組めていない私。
ブラジル人たちを日々眺めていると、何かを始めるときや習慣にしたい時には、毎日少しずつでも無理をせずに取り組む時間や環境を作ること、そして何より自分自身が楽しむことが近道なのだなあと感じます。そんなブラジル人のスタンスを私も見習いたいなと思う今日この頃です。

関連記事一覧

  1. この記事へのコメントはありません。