地球の裏側から ~ブラジル在住アラサー女子からみた日本 Part 4~

休日の多様性

第4回:PET AMIGO!な国、ブラジルのペット文化と休日のペットとの過ごし方

ブラジルに来てすぐの時に街を歩いていて思ったことは、とにかく犬が多いなぁ!ということ。さすが犬の飼育数が世界第2位のブラジル。犬のお散歩屋さんがたくさんの犬をまとめて散歩している光景もよく見られます。中でもレトリーバー等の大型犬や、日本ではあまり見かけないボクサー等運動量が多い犬種が多く飼育されている印象です。ブラジルは日本に比べて土地も家も広いので、そのような犬種を飼う人が多いのかもしれませんね。
日本でもコロナ禍で犬や猫の飼育数が大幅に増加し、ペットショップの売り上げも緊急事態宣言中に倍増した、と言う話を聞きました。今回はブラジルのペット文化やペットとの休日の過ごし方をお伝えし、日本のペット文化についても少し考えてみたいなと思っています。

お散歩屋さんがたくさんの犬を散歩させています。平日は特にお散歩屋さんを利用する飼い主が多いようです。

ブラジルで犬を飼うにはどうするの?

まず、ブラジルではどのように犬や猫を飼うのかと言うことですが、ブラジルでは日本とは異なり生体販売はほとんど行われていません。いわゆるペットショップは餌やおもちゃ等が販売されているのみで、トリミングサロンが併設されていることもあります。よって、ブラジルではブリーダーから直接子犬を引き取ったり、保護団体から犬や猫を引き取ることが主流になっています。
ペットショップを通さない犬や猫の引き渡しは、飼い主が直接ブリーダーや施設を見に行くことで悪徳な業者や団体を牽制できますし、また飼い主の個人情報等をブリーダーに提供するので飼育に対する責任感がより大きくなります。
また、ブラジルの公園で犬を連れている人に話しかけてみると、保護犬を引き取ったという人も非常に多く、週末になるとペットショップの前などで保護犬の譲渡会をしている光景も目にします。

大きめのペットショップにはトリミングサロンも併設されています。

ブラジル人は子供と犬が大好き!

そして、ブラジル人は犬や子供が大好き!レストランなどで子供が泣いていると周りの席の客たちも皆であやし、犬を連れて散歩していると大勢の人に話しかけられます。道端でも他の人の子供や犬と触れ合っている人々をよく見かけます。
また、マンションであっても犬を飼うことができるところが殆どで、ショッピングモールやレストランへの犬の同伴はもちろん、有名ホテルも犬の宿泊が可能な場所が多くあります。
街中のお店はほとんどの入り口に犬が飲めるようにお水を置いてくれていて、お散歩途中の犬が寄り道している姿もよく見かけます。

ペットショップはもちろん、スーパーや洋服屋さん、本屋さんにも犬用のお水が。
お散歩途中に給水できるのでとても便利です。

PET AMIGO!なリオデジャネイロ

私の住んでいるリオデジャネイロ市では、市がペット同伴可能なホテルやレストラン、お店のリストを公開してくれていて、PET AMIGO(ポルトガル語でペットフレンドリー)のお店の入り口には目印のシールが貼られています。行きたいお店がある時に事前に調べられるのでとても便利ですし、一目でペットが入れるかどうかも分かるので、お散歩の途中に入りたいお店があった際にも犬を連れて入っても良いのかと迷うことがありません。
日本はまだまだペットと一緒に入れるお店や宿泊施設も少ないけれど、ブラジルのようなペットフレンドリーな場所がもっと増えるといいなと思います。

左側の青い四角いシールが、「ペット入店OK」のマークです。これが無くても、抱っこならOKというお店も多いです。

ブラジル人とペットの休日の過ごし方

ブラジル人は休日を家族と過ごすことが多いので、ペットを飼っているブラジル人は週末は犬も連れて、家族とビーチでのんびりしたり、ドッグランのある公園でのんびりと過ごす人が多いようです。カフェやジュースバーも殆ど犬の同伴が可能なので、犬とともにテラスでゆったりと過ごしている家族もよく見かけます。平日はそれぞれ仕事や学校があるのでお散歩屋さんに散歩をお願いして、休日は家族と一緒にたくさんの時間を過ごしているのかもしれませんね。

我が家の犬は波の音が苦手で海には行けませんが、大型犬が海で楽しそうに泳ぐ姿はとても微笑ましいです。

良いところは学びあう、いつもそんな視点を持っていたい

基本的にはペットに優しい国ブラジルでも、私が問題点だなと思うことが3つあります。

1.ノーリード(リードを付けていないこと、飼い主とつながっていない犬がフリーな状態)でお散歩している犬が多いこと
ブラジルの犬はしつけ教室に通っている犬も多く基本的にはとても従順なのですが、大きな音に驚いて走り出したり、何かのきっかけで人や犬に噛みついてしまったり、動物にはどんなことが起こるか分かりません。中には犬が苦手な人もいますし、他者だけでなく、自分の犬の命を守るためにもリードは付けてお散歩をするべきだと私は思います。

2. 排せつ物がそこかしこに放置されていること
歩道の真ん中にも公園にも、どこにでも置き去りにされているので、ブラジルの道を歩くときは地面をよく見て歩かなくてはなりません。

3. ドッグランの運用方法
日本のドッグランではワクチンや狂犬病の接種確認をしないと中に入れないようなのですが、ブラジルはフリーダム。犬も人間も安全に使用するために、これらの確認も不可欠だなと感じています。また、ドッグランが犬の大きさで分かれていないことも少し問題だと感じています。例えば大型犬と小型犬のように対格差があると、双方安心して遊ばせることができないため、ある程度の大きさでスペースを分けると良いのではないかと思います。

日本ではどれもマナーとして心得ている飼い主が多いので、そういった点はやはり日本の方が優れているなと感じます。
ペット文化に限ったことではありませんが、ブラジルに来て半年以上が過ぎ、日本の良いところ、改善すべきところがより明確に見えるようになったと思います。良いところは学びあい、改善できることを探していく、それが出来るようにこの記事が少しでもヒントになればいいなと思っています。

ドッグラン以外ではどんな時もリードを忘れずに。

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