芸術の秋を楽しもう!秋の休日の過ごし方②

芸術の秋を楽しもう!秋の休日の過ごし方②


食欲の秋やスポーツの秋、読書の秋などいろいろな楽しみがある秋ですが、今年は「芸術の秋」を楽しもう!──ということで、前回は芸術とは何かについて簡単に解説しました。
芸術は実はそんなに難しいものではなく、年齢や才能に関わらず老若男女誰にでも気軽に楽しめるものです。
さて、今回は「実際に芸術を楽しみたいけど、どうすればいいの?」という方へ向けて、芸術の始め方と楽しみ方について解説します。

芸術の秋を楽しむ休日スタイル


休日に芸術を楽しむようになると、日常のちょっとした変化に気づけるようになったり、今まで見過ごしていた景色が目に留まるようになったりして、発見が増えます。
こうした観察眼や審美眼は、芸術に限らず人生のあらゆる局面において生きるので不思議です。
芸術を通して培われた感性は、やがて人間関係や仕事、恋愛や結婚、あらゆる社会活動において役に立ちます。つまり「人生の彩りが増し、豊かになる」のです。これこそが、芸術に触れる一番のだいごみといえるでしょう。

芸術の始め方・楽しみ方


それではさっそく、芸術を楽しむための具体的な手順と、楽しみ方についてお話しします。
今まで芸術に触れたことがない方も、この手順を追えば見えてくるものがあるはず。とはいえ、芸術は答えがあるものではありませんので、芸術を嗜む意味や意義は最終的に自分自身で見つける必要があるということを忘れないでください。

1.表現欲求を楽しむ

芸術の原動力は「自己表現をしたい!」という欲求です。素直な表現欲求の場合もあれば、「自分の存在を主張したい!」や「注目されたい!」といった承認欲求に基づく場合もあります。動機としてはどちらでもかまいません。ただ「何かを表現したい!」「何かを創りたい!」という欲求をまずは自分の中から探しましょう。
自分の中から欲求を探すのにうってつけなのが、誰かの芸術作品に触れることです。個展や美術館、映画館などに出掛けるのもいいですし、音楽イベントや舞台などに出掛けるのもいいでしょう。
自分の中から表現欲求を探す作業に慣れてきたら、紅葉が美しい通りを散歩してみたり、海や山などで季節の移ろいを感じてみたりしましょう。
自然の中に小さな感動を見つけたり、感銘を受けたりして表現欲求が刺激されるようになればかなりの上級者です。

2.表現行為を楽しむ

自分の中に表現欲求を見つけたら、次はどういう手段を用いてその欲求を満たすかを考えましょう。
絵、写真、音楽、デジタルアート、造形、演劇、ダンスなど、表現方法にはさまざまな手法があります。自分に合いそうな手法を選び、表現行為そのものを楽しみましょう。

3.表現方法を模索する

表現方法を楽しんで芸術への第一歩を踏み出したなら、次は表現を洗練させていきましょう。
たとえば絵で自己表現を試みるなら、絵画に関するテクニックや知識を学んでみるのもいいですし、好みに合う画家などの作風を模写してみるのもいいでしょう。
あるいは基本的なテクニックを練習するために、デッサンから始めてみるのもいいかもしれません。
自己表現に必要な技術、知識、感性、世界観などを並行して研ぎ澄ませていく段階です。もちろん試行錯誤も必要になると思いますが、その過程すらも楽しんでしまいましょう。

4.作品を共有する

作品が完成したら、ぜひとも誰かに作品を評価してもらいましょう。家族や友人、あるいは職場の同僚など身近な人に評価してもらうのが一番ですが、SNSなどを利用して不特定多数と作品を共有するのもおすすめです。
大切なのは、たとえ厳しい評価を受けたとしても重く受け止めないメンタルです。
芸術は、作品を「上手か下手か」や「傑作か駄作か」で判断しません。他者の評価は、自分の作品や感性を洗練させるためのヒントになりますが、あくまでヒントでしかないのです。
他者の評価をあたかも絶対のように思い込んでしまうと、他者からの評価を得ることだけを目的とした作品しか生み出せなくなってしまいます。
既成概念でご自身の自由な心を縛り付けてしまうことのないよう、伸び伸びと休日の芸術を楽しみましょう。

芸術のより深みへ

人間が10人いれば、それぞれの個性があり文字通り十人十色であるのと同じように、芸術の形も10人いれば10通りの形があります。
どれが正しくどれが間違っているかという概念はありません。だからこそ芸術は奥が深く、無限の可能性が広がっているのです。
小さな子どもが描いた粗末な落書きが、芸術作品として評価されることもあります。ルールも定義もない以上、何にも縛られず自由に羽ばたくのが一番です。
もしかすると芸術は、人間が自由の翼を得るための唯一の方法なのかもしれません。

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