こんな休み方もアリ?「睡眠の秋」の睡眠効果

こんな休み方もアリ?「睡眠の秋」の睡眠効果

秋には「芸術の秋」「食欲の秋」「読書の秋」などさまざまな楽しみ方がありますが、皆さんはどんな秋を楽しんでいますか? 気温が下がり、過ごしやすい気候が訪れる秋は、心身のリセットやリフレッシュにも最適な季節です。そんな秋こそ、少し意識して「睡眠の秋」を楽しんでみるのもおすすめです。 今回は、質の良い睡眠を手に入れるための7つの指針を詳しく解説します。

「睡眠の秋」といわれる理由


そもそも、なぜ「睡眠の秋」と言われているのでしょう。
秋と睡眠には、どういう関係があるのでしょうか。
実は「睡眠の秋」は、人間を睡眠へと誘うホルモンである「メラトニン」が分泌されやすくなる季節なのです。
メラトニンは、日光などの光刺激が弱まると、脳内の松果体(しょうかたい。生活リズムを整える機能を持つ部位)で分泌されます。
メラトニンは「睡眠ホルモン」と呼ばれており、人を睡眠へ誘導するだけでなく、体内時計を調整する役割もあります。
夏は日照時間が長いため、メラトニンの分泌量が減ります。一方、秋になるにつれて日が短くなるためメラトニンが分泌されやすくなり、睡眠へ誘導されやすくなるのです。
つまり、秋は夏の疲れを取るために、しっかりと睡眠をとって心身を休めるのに最適な季節ということです。
今年の秋は、そんな自分の体の声に耳を傾けて、「睡眠の秋」をゆっくりと楽しんでみてはいかがでしょうか。
出典:脳科学辞典「メラトニン」

睡眠の質を高める7つの指針


メラトニンの分泌が増える秋は、ぜひとも睡眠の質を高め、夏の疲れをリフレッシュし心身をリセットしたいものです。
ここでは、睡眠の質を高めるための7つの指針をご紹介します。

1.適度な運動を習慣づけよう

適度な運動は、睡眠の質を向上させることが、さまざまな研究により明らかになっています。
また、運動には睡眠を誘発する効果や、より短時間の睡眠での高いリカバリー効果に期待できることもわかってきています。
特に秋はスポーツに適した気候なので、「睡眠の秋」と「スポーツの秋」を掛け合わせて実践することで、より良い睡眠が得られる可能性が高まるでしょう。
参考サイト:筑波大学「運動は深い睡眠の質を向上させる」

2.生活習慣を整えよう

生活リズムやバランスの良い食事、適度な運動を心掛け、お酒や煙草などの嗜好品はほどほどに。生活習慣を整えて習慣化することで内臓機能が向上し、睡眠の質をいっそう高める効果に期待できます。
参考サイト:e-ヘルスネット「快眠と生活習慣」

3.その日の疲労はその日にケアしよう

仕事や遊びなどで無理に徹夜をしたり、「休日にたっぷり休めばいいのだから」と平日に体を酷使すると、疲労が慢性化してしまいリカバリーしにくくなってしまう危険性があります。
その日の疲労はその日のうちにケアするつもりで、一日の終わりにはリラックスできる時間や十分な睡眠時間を適切に確保しましょう。
参考サイト:公益財団法人 岡山市ふれあい公社「健康コラム66」

4.自分に合った睡眠時間を設定しよう

人間にとって適切な睡眠時間は、季節や年齢などによって異なることがわかっています。さらにそれぞれのライフスタイルやその時のコンディション、体質などによっても違ってきますから、適切な睡眠時間はまさに千差万別。
自分の体調や体質に合った睡眠時間を把握し、適切な睡眠を心掛けましょう。
参考サイト:厚生労働省「健康づくりのための睡眠ガイド 2023」

5.太陽の光を浴びよう

先述した通り、日光など自然な光を浴びる時間が少なくなると、睡眠を誘発するメラトニンが分泌されます。また、日中に日光をたくさん浴びると、日が落ちてから分泌されるメラトニンの量が多くなることもわかっています。
健康的な生活リズムを保つには、日中にしっかりと太陽の光を浴びることが大切です。秋は過ごしやすい気候になるだけでなく、紅葉が美しい季節でもあります。天気のいい日は散歩やウォーキングなどで、秋の空気を楽しみながら日の光を全身に浴びるのがおすすめです。
なお、睡眠の質を向上させるための運動に最適な時間帯は、夕方から夜(就寝の3時間くらい前)といわれています。
参考サイト:e-ヘルスネット「快眠と生活習慣」

6.基礎代謝を高めよう

基礎代謝が高まると運動効率が上がり、より良い睡眠をとりやすくなったり、血行が促されることで体が温まりやすくなり、快適な入眠がしやすくなったりといった効果に期待できます。
基礎代謝を高めるには、毎日の運動や入浴を習慣づけたり、起床してすぐにストレッチをしたりするのがおすすめです。
参考サイト:一般財団法人 茨城県メディカルセンター「健康まめ知識」

7.モバイル機器はほどほどにしよう

現代では、ほとんどの人がスマートフォンを所有し、日常的に利用しています。しかし、睡眠時にスマホを使うと、ブルーライトによりメラトニンの分泌が阻害され、睡眠に悪影響を及ぼします。
生活リズムの乱れや睡眠障害、精神障害などの原因となるおそれもあるので、入眠時のモバイル機器の使用は控えましょう。
参考サイト:兵庫県「家族で実践できる健康的なスマホの使い方|4.睡眠への影響」

秋は睡眠でQOLを高めるのに最適な季節

秋は睡眠に適している季節で、夏の疲れをしっかりと癒すのに最適な気候でもあります。
「忙しいからできるだけ睡眠時間を削りたい」と言わずに、心身のコンディションをしっかりとリカバリーするためにも、今年の秋は「睡眠の質」としっかり向き合ってみませんか?

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