コロナ禍の働き方・休み方改革のメリット・デメリット
オンとオフの切替えの難しさや在宅勤務・テレワークによるメリット・デメリットについて企業が考えるべき観点を休み方を軸として整理しました。
在宅勤務・テレワークのメリット
在宅勤務・テレワークによるメリッットは、通勤時間のストレス・疲労が発生しないことの割合が高く、オンとオフの時間の使い方など日常の環境の見直し機会としても存在していることが分かります。
急な在宅勤務・テレワークを従業員が行うことにおいて、これまで一向に進展しなかった取組みもビジネスを継続する上で実施せざるを得なくなり、それに伴いオンとオフの切替えが難しいと言われる中でネガティブに考える人がいる一方で逆に前向きに捉える機会と捉えている傾向もあります。
在宅勤務・テレワークのデメリット
在宅勤務・テレワークのデメリットとしてオンとオフの切替えの割合が高く、仕事及び休みへのモチベーション自体を創り出せないことも新たなイシューとして存在しています。
上述の通り、在宅の場合、急なオン(仕事)とオフ(プライベート)の切替えは難しく、特につい仕事をする時間が長くなってしまって土日も引き続き仕事モードのままであったり、いつまでがオフ(プライベート)なのかが曖昧になってしまう傾向が生まれています。それと連動して仕事を頑張った自分へのご褒美として休日に何かしらモチベーションを上げていた人も、旅行やイベント自体が自粛となったことでモチベーション自体が創り出せない状況が生まれています。
テレワーク実施/未実施企業と生産性向上意識について
在宅勤務・テレワーク実施と未実施の企業の割合は3:7で未実施企業が多い現状において、男女ともに生産性の意識が高いほど在宅勤務・テレワークをしているという傾向にあります。
在宅勤務・テレワークは時間・場所を問わずに業務上のタスクをこなすためには非常に効果的であるため、時短勤務の女性も含めて男女ともに生産性向上には適していると考えられています。
テレワーク実施/未実施企業と休みのモチベーションについて
男女共に在宅勤務・テレワークを実施していることと外出自粛によるモチベーションを創り出すことができない/新たなモチベーションを創ることの意味での変化ありの関係性が高い傾向にあります。
コロナ禍で休んでいる実感と生産性向上意識について
コロナ禍でもしっかり休んでいる実感を得ている人ほど、男女ともに生産性向上の意識が高まる傾向にあります。
生産性向上の意識は人により異なりますが、タスクを効率的に行っていくという定義でここでは考えています。オン(仕事)とオフ(プライベート)の切替えが難しいとされる中、生活圏内での休日の過ごし方を見直しながら今まで見もしなかったことへの行動がこの傾向の背景にあると言えます。
2020年のGWは全国的に外出自粛となり、消費行動を促すような今までのGWではなく生活圏内でどのように過ごすかが問われました。これまではGWと言えば国内外への旅行やショッピングなど一斉に同じ消費行動を取ることが一般でしたが、それは視野の狭い休日行動だったとも言えます。日常的に職場と家の往復だった時には見られなかった近所の風景や商店街、ホームセンターで家庭菜園の商品を買った方はお気づきかと思いますが、休日の多様性を発見する機会にもなったと言えます。
上述のように在宅勤務・テレワークのメリット、デメリットがあり、それぞれに対しても捉え方次第ではポジティブにもネガティブになります。ここでお伝えしたいのは、オン(仕事)とオフ(プライベート)の関係性や個々の休日への意識の持ち方(生活圏内での楽しみ方)への気づきです。在宅勤務・テレワークを実践できない企業が多い中でも、従業員にとっての生産性向上は喫緊の課題でもあります。休み方と生産性向上の関係性が高いことが明確である以上、自社の従業員にとってどんな取組みが最適なのか検討する機会にさしかかっています。
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